注文住宅での和室掘りごたつ小上がりの推し
小上がり×障子でつくる、居心地の良いリビング空間
注文住宅で小上がりをリビングに設けるときは、和室として独立するように扉を設ける方が賢明です。
リビングの一角に小上がりを設けると、家族が集まる場所の中に、少しだけ落ち着いて過ごせる居場所が生まれます。そこに障子を組み合わせると、単に和風でおしゃれな雰囲気になるだけでなく、空間の使い分けや視線のコントロールにも役立つのが魅力です。
例えば、普段は障子を開け放してリビングと一体的に使い、子どもがお昼寝をするときには少し閉める。来客時には生活感のあるものを見えにくくする。夜に読書をするときは、リビングの明るさを少し抑えて落ち着いた場所として使う。
このように、「完全に閉じる」のではなく、「必要なときだけゆるやかに区切る」という使い方ができます。
フローリングのリビングに畳、小上がりの段差、そして障子。素材や高さが少しずつ変わることで、ひとつの大きなLDKの中にも、いくつかの居場所が生まれます。広さだけではない、奥行きのあるリビングをつくりたい方には相性のよい組み合わせです。
障子で区切るメリットとは?
小上がりはリビングの一部として使うことが多いため、来客時や落ち着きたいときに空間を区切る手段があると便利です。
例えば、普段は家族がリビングでテレビを見ている一方で、小上がりでは子どもが昼寝をしている。そんなとき、障子を完全に閉めれば視線をある程度分けることができます。
また、来客があったときにも、小上がりに置いてある布団や子どものおもちゃなどを見えにくくできます。
障子を使えば、
- キッチンやダイニングからの視線を遮れる
- 空間の切り替えが柔らかく、閉塞感がない
- 自然光を柔らかく通すため明るさを確保できる
- 小上がりを「ひとつの居場所」として意識しやすくなる
- 必要なときだけ閉じて、普段は開放しておける
など、視覚的にも心理的にも心地よい仕切りになります。
特に面白いのが、障子を閉めても完全な「壁」にはならないところです。
一般的な壁で囲ってしまえば、小上がりはリビングから切り離された別室になります。一方、障子なら光がほんのり透け、気配も感じられます。
「家族の気配は感じていたい。でも、少しだけ落ち着きたい」
そんなときに、障子の持つ曖昧な仕切り方がちょうどよく感じられることがあります。
障子は「視線を遮る」のが得意
小上がりに障子を設けるとき、音を遮ることよりも、まず視線を調整するための建具として考えると分かりやすいでしょう。
例えば、リビングに来客があったとき、小上がりに洗濯物を一時的に置いていたとしても、障子を閉めれば直接見えなくできます。
子どものおもちゃが多少散らかっていても、リビング側からの視線を遮ることができます。
また、寝転がって休みたいときに、家族がテレビを見ている方向から視線が入らないだけでも、心理的な落ち着き方は変わってきます。
家の中では、「見えること」が便利な場合もあれば、「見えすぎること」が落ち着かなさにつながる場合もあります。
小上がりと障子の組み合わせは、その中間をつくる方法のひとつです。
気をつけたいデメリットも
一方で、障子を設けることで完璧に独立した部屋になるわけではありません。
リビングの一角であることに変わりはなく、
- 生活音はほぼそのまま通る
- 会話の内容も聞こえやすい
- テレビの音や子どもの声も入ってくる
- 空気やにおいも完全には分離できない
といった特徴があります。
特に、来客時にプライベートな話をしたい場面や、静かな環境で仕事をしたい場合などには、障子だけでは十分とはいえません。
例えば、リビングでテレビを見ながら、小上がりではテレワークをする。障子を閉めれば視線は遮れますが、テレビの音まで消えるわけではありません。
そのため、障子を「防音のための扉」や「完全な個室をつくるための建具」と考えるのではなく、視線と雰囲気をゆるやかに分けるものと理解しておくことが大切です。
昔の日本家屋のように、仕切っても音や気配が感じられる空間。
それこそが障子の特徴でもあります。
障子のデザインによって印象も変わる
「障子」と聞くと、昔ながらの和室を思い浮かべる方もいるかもしれません。
しかし、現在の注文住宅では、障子のデザインもさまざまです。
例えば、細い木枠を使ったすっきりとした障子なら、モダンなLDKにも馴染みやすくなります。
畳も、昔ながらの畳だけではありません。半畳サイズの畳やカラー畳などを組み合わせれば、和室らしさを残しながら、現代的なインテリアに仕上げることができます。
また、障子の桟のデザインや高さによっても印象は変わります。
大きな障子を設ければ存在感が出ますし、腰高程度の建具にすれば、小上がりの開放感を残しながら視線だけを少し遮ることもできます。
「障子を付けるか、付けないか」だけではなく、どこまで隠したいのか、どのくらい光を残したいのかを考えてデザインすると、自分たちの暮らしに合った建具を選びやすくなります。
障子のメンテナンスと快適性
障子の掃除が大変そう……と思われがちですが、日常的なお手入れはそれほど難しいものではありません。
ほこりはこまめに払い、木枠部分の汚れも定期的に拭き取れば清潔に保てます。
ただし、小上がりの障子はリビングの中にあるため、一般的な独立した和室よりも、子どもが触れたり物をぶつけたりする可能性があります。
特に小さなお子様がいる家庭では、紙の破れや建具への衝突なども考えておきたいところです。
現在は、破れにくい障子紙やメンテナンス性を考慮した素材もあります。小上がりを子どもの遊び場として積極的に使うのであれば、見た目だけでなく耐久性についても設計段階で相談しておくと安心です。
また、障子は単なる装飾ではなく、日差しを柔らかくする役割もあります。
窓から強い日差しが入る小上がりでは、障子を通すことで光が拡散され、畳の上に柔らかな明るさが生まれます。
ただし、「障子を付ければ断熱できる」と考えすぎるのは禁物です。窓そのものの断熱性能を高めることが基本であり、障子はあくまで補助的な建具として考えるのがよいでしょう。
小上がり+障子は“ちょうどいい和”を演出
リビングの中にある小さな和空間。
そこに障子を設けることで、ちょっとした籠もり感と癒しが生まれる空間になります。
例えば、夕方になって家族がリビングに集まり始めたころ、小上がりに座ってお茶を飲む。子どもは畳の上で遊び、キッチンでは夕食の準備が進んでいる。
障子を少しだけ閉めれば、視線はゆるやかに遮られながらも、家族の気配は感じられる。
こうした「完全に一人になるわけではないけれど、少し落ち着ける」という距離感は、個室が多くないLDKの中では意外と重宝します。
一方で、障子を開ければ小上がりとリビングが一体となり、広々とした空間として使えます。
つまり、障子は「閉じるためのもの」であると同時に、開けておくことで空間をつなげられるものでもあります。
この柔軟性が、小上がりとの相性の良さにつながっています。
暮らし方から逆算して配置を考える
小上がりと障子を計画するときは、デザインから決めるのではなく、「そこで何をするのか」を先に考えてみるのがおすすめです。
子どもの昼寝が中心なら、キッチンから様子を確認しやすい位置が便利です。
来客時の目隠しとして使いたいなら、玄関やダイニングから小上がりがどのように見えるのかを確認したいところです。
家族が読書をしたり、静かに過ごしたりする場所にしたいなら、テレビの真正面よりも少し離れた場所のほうが落ち着くかもしれません。
また、障子を開けたときにどこへ収まるのかも重要です。
せっかく広いリビングをつくっても、建具を開けた状態で通路を圧迫してしまえば、日常的な使い勝手に影響します。
図面だけを見るのではなく、「朝起きてから夜寝るまで、家族がどう動くのか」を想像してみると、必要な位置や大きさが見えてきます。
小上がり×障子は、家族の距離を近づけすぎないための工夫
LDKを広くすることは、家族が一緒に過ごす時間を増やすうえで魅力的です。
しかし、家族だからといって、いつでも同じ場所にいて、同じものを見ている必要があるわけではありません。
テレビを見たい人、読書をしたい人、昼寝をしたい人、家事をしたい人。
それぞれが別のことをしていても、同じ空間にいることができる。
小上がりと障子は、そんな暮らし方を支える仕掛けにもなります。
完全な個室ほど閉じず、オープンなリビングほど丸見えでもない。
その「ちょうどいい境界」をつくれることが、小上がり×障子の大きな魅力です。
注文住宅で和室や小上がりを考えている方は、デザイン性・機能性・雰囲気のバランスだけでなく、「開けたとき」「閉めたとき」の両方をイメージしながら、障子の設置を検討してみてください。
実際の住まいを見学して、光の入り方や視線の抜け方、建具を閉めたときの圧迫感まで体感してみると、より自分たちの暮らしに合った選択がしやすくなります。
吹き抜けを取り入れた開放感のある住まいについても気になる方は、吹き抜け特化ブログもぜひ参考にしてみてください。